第193話から第196話までの担当者紹介!


はじめまして、
国内系エアラインで客室乗務員をしております さくら と申します。
以前はOLをしていて、既卒で入社しました。乗務歴はちょうど5年目に突入したところです。
5年目といっても、まだまだそそっかしいところが多い私ですが、
これから4回どうぞよろしくお願いします。


 

第193話フライトに関わるスタッフの皆さんに感謝 -  31 Mar .2005-


私は国内の某エアラインでCAとして国際線に乗務しています。
国際線というと、みんなに「色んなところに行けていいねぇ。」
なんて言われますが、近いところは日帰りで行くフライトもしょっちゅうあり、
入国せず、機内のお掃除が終わると次のお客様を乗せて
トンボ帰りしてしまいます・・・

お客様から「CAお勧めのレストランは?」なんて質問が
あってもステイがないので、自分のお勧めはできず、その国の
情報は現地スタッフやガイドブックから得ます。少し悲しいですが・・・
でも、日帰りだと時差がほとんどない分、時差ボケがないので、
私は気に入っています。

機内清掃の話しに戻りますが、お掃除の方たちは国によって、
お国柄が出ているなぁと感じます。アジアのある国のおばさんは、
とてもちゃきちゃきしていて手際がよく、チームワークもよく、
連携プレーでとても早いです。オーバーヘッドの物入れの細かなところ、
そんなところまでいいのに、と思うところまで拭いていくおばさんもいます。
また、ある南の国の人たちはとてものんびりしていて、たまにヘッドホンの
セットを忘れていることも・・・
でも、日本の空港の人たちも含め、会社や国が違っていても、
みんな笑顔で親切です。

お掃除の方以外に、フライトにはたくさんのスタッフが関わっています。
グランドスタッフ、整備さん、ケータリングさん(機内の物品や機内食を
搭載する会社の方たち)、そして、コックピットクルー、私たちCA、などなど。
とても忙しいフライトで、機内の物品がきちんと元の位置に収納されていなかったり、
壊れているところがあっても快く?(本当は心の中で怒っているかもしれませんが・・・)
引き受けてくださいます。本当に感謝です。

お客様とのサービスだけでなく、笑顔って大切なんだなぁとつくづく感じます。
お互いが気持ちよく仕事ができます。
私は飛行機がボーディングブリッジから外れて、滑走路に向かうとき、
(着席ポジションによっては見えないのですが)スタッフの方たちが飛行機に向かって
手を振って下さっているのを見ると嬉しく、私たちのフライトはみんなに支えられて
いるんだなあと感謝の気持ちでいっぱいになります。
そして「気を付けて行って来ます。」と心の中でつぶやいています。

 




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第194話
サービスのこと -  7 Apr .2005-


こんにちは、さくらです。
もう春ですねぇ。皆さんは花粉症は大丈夫ですか?
私はそれ程ひどくないのですが、お天気の良い日に外に出ると、
たまに鼻がむずむずします。機内でも時々お客様のコートに
付いてきた花粉が舞っているようで、所々でくしゃみが聞こえます。
今日は機内のサービスの様子について少しお話ししたいと思います。

フライトは、路線、シーズンによって日々様々です。
新婚さんが多い路線、ビジネスマンが多い路線、シーズンによっては
家族連れ、学生さんが多い路線など・・・

フライト前の打ち合わせのことをブリーフィングと言うのですが、
そこでクラスの責任者であるパーサーが路線や
客層に合わせた目標を立てます。

 「満席で忙しくなりますが、(リゾート路線では)飛行機が
  初めてのお客様も多いと思いますので、親切に、アイコンタクトは忘れずに。」

 「今日は、お天気が悪く、揺れが予想されるので、
   お客様に(ベルトサインがOFFでも)揺れに備え、ベルト常時着用の
    声掛けを行いましょう。」

・・などなど。
新人の頃は、仕事の流れを覚えるのに必死で、「フライトはお客様の
人数や天気などでも変わってくるのだから、毎回同じことをしていては
駄目。」と先輩に叱られたこともありました・・・

私はどちらかと言うと、忙しい路線でもお客様の楽しい様子が
伝わってくるリゾート路線が好きです。
以前、満席でミールサービスの途中、(佳境はまるで戦場のような忙しさ!?)
小学校低学年くらいの女の子が、私にと、折り紙で折ったパンダをくれました。
些細なことだったのですが、とても嬉しくなりました。
「忙しくても笑顔、笑顔!」と初心に戻れたような気がします。
折り紙は今でも大切にとってあります。

免税品も飛ぶように売れる路線もあれば、
寂しいくらいに売れない路線もあります。
ある路線では売れないのに、ある路線ではすぐに
売り切れになる商品がありました。
商品が売り切れであることをお話しすると、とても
がっかりされたお客様がいらっしゃいました。

私たちクルーにとって、フライトは毎回のことだけれど、
そのお客様にとってはそのフライトが特別なものかも知れないと思います。
そのがっかりされたお客様にも良いフライトの思い出を作っていただきたい、と
絵葉書にメッセージを添えてお渡ししたところ、とても喜んでいただけました。
フライトタイムや忙しさにもよって、毎回そのようなことができるとは限りませんが、
一人でも多くの方に笑顔で降りていただきたいと思います。

CAには色んな顔があります。
保安要員、救急要員、そしてサービス要員etc・・・お客様にそのフライトが
どうだったか最後に感じていただくとき、私たちの仕事がその印象に大きく関わると思うと、
この仕事の面白さ、醍醐味(まだまだ偉そうなことは言えませんが)を感じます。
 

 



第195話
仲間や先輩 -  14 Apr .2005-


こんにちは、さくらです。
最近はたくさんの新1年生や新社会人と思われる人たちを見かけます。
なんだか初々しく、自分のそのときのことを懐かしく思います。

ところで、学校や会社に入り、新しい生活を始めるときってドキドキしませんか?
私は「どんな先輩がいるんだろう」、「どんな友達ができるかな」と期待と
不安で胸がいっぱいになります。
皆さんは人間関係で悩んだことはありませんか?
私は以前OLをしていましたが、やはり、どこの職場でも色んな人が
いるんだなぁと思います。でも、辛い思いをしたときでも、相談に乗って
くれる同期や信頼できる先輩が私の周りにはいました。

CAに転職したとき、「やっと夢を掴んだ、これから頑張るぞ!」と、
とても意気込んでいました。私は今の会社に合格するまで他社を含め、
かなりの回数の受験を繰り返し、やっとの合格だったのです。
(多分、面接の回数は1次、2次を含め、30回以上はあったかと思います。)
辛い訓練所生活も同期と支えあい、とても充実していました。

訓練所での訓練を終了した後は、本物の飛行機でOJT訓練を受け、
いよいよCAの仲間入りとなるわけですが、先輩から指導を受けたり、
失敗の連続でした・・・
空港はCAになる前まで、とてもワクワクして大好きな場所だったのに、
空港に着くとお腹が痛くなりました・・・

今思えば、自分が反省しなければいけないところがたくさんあります。
私は今の職場でも、分かり合える同期や信頼できる先輩に出会うことができました。
(もちろん怖い人もいますが・・・)新人の頃、そうして悩んでいる私が分かったのか、
ある先輩が私のことを「頑張れ!」と励ましてくれました。どんな仕事でもチームや
グループで仕事をすることが多いと思いますが、私はその先輩はお客様の様子だけ
でなく、一緒に働いている仲間の様子にも良く気づき、とても信頼できる人だと思いました。

また、別の先輩からも私は色んなことを教えて頂きました。
自己紹介でも書きましたが、私はそそっかしいところが多く、
CA受験の頃から言えることですが、今までたくさんの失敗をしてきました・・・
あるとき、その先輩から、「周りのせいにするのではなくて、
あの時自分がこうしていたら、あのミスは防げたんじゃないか、とか
そういう風に考え方を変えたほうがいい。」とアドバイスされました。
失敗したり、仕事でうまくいかなかったとき、私はよく周りのせいにしたりして、
自分に言い訳していました。私はとても自分に
甘かったと反省しています・・・意識改革ですね。

また、これも教わったことですが、CAには気づきのサービスが大切です。
お客様が暇そうにしているようだったら新聞、雑誌をお勧めしてみたり、
空いているグラスがあれば、おかわりを伺ってみたりetc.
これは、仕事だけでなく、クルー同士の間や私生活でも
実践できるところがたくさんあります。

これも教えていただいたことですが・・・例えばエレベーターでボタンの前に立ったら、
他の人に「何階ですか?」とたずねて代わりに押す、お食事の席でも空いた
グラスがあったら、おかわりをたずねてみたり、また席が遠い人に料理を取り分けたり、
灰皿がタバコでいっぱいだったら、新しいものが近くにあれば交換したり・・・
当たり前のことと思えるのですが、結構難しかったりするんです・・・
皆さんも実践してみてくださいね。もうできている人がいれば、是非、
続けてください。CAになったら、きっと仕事に活かせ、良いサービスが
提供できると思います。

皆さんも、もし悩んでいることがあれば、一人で抱え込まず、
誰かに相談したり、思っていることを聞いてもらうだけでも気持ちの持ち方が
変わってくると思います。もちろん自分でどうしたらいいか、結論を出すことも大切です。
私も出会った素敵な先輩や仲間に感謝をし、これからもたくさんのことを
学んでいきたいと思います。
 

 



第196話
CAになるまで -  21 Apr .2005-


早いもので、今回が最後のエッセイとなりました。
今回は私がCAになるまでについてお話ししたいと思います。

私がCAを目指したのは中学生のときでした。初めは飛行機に乗れて、色ん
なところに行けていいなぁくらいの憧れの気持ちでした。その憧れは、テレビの
スチュワーデス特番やスチュワーデスマガジン(当時)を見るにつれて、益々
強くなっていきました。空港にも何回も行き、夢を膨らませていました。CAの
方と写真を撮っていただいたこともあり、その写真は今でも私の宝物です。

新卒受験のとき、当時はちょうど国内3社は正社員での採用を取りやめた
年でした。それでも外資系など数少ない募集があり、数社受験しましたが、
結果は惨敗でした・・・また、一般企業への就職も超氷河期と呼ばれた年
で、その為、航空会社に絞った就職活動はかなり難しく、それ以外も受験
し、地元の非営利団体への就職が決まりました。

OLになった後も、CAへの夢はどうしても諦めきれず、周囲には内緒でスクール
に通い始め、勉強を再開しました。ここからが私の本当の受験生活の始まり
でした。スクールも必ずしも行かなくてはいけないところではないと思いますが、
私に関して言えば、プラスになったと思っています。何しろ、それまでの私は、
お化粧一つにしても、よく分かっていませんでした。学生時代はほとんど
ノーメークでしたので・・・授業もですが、同じ夢を持っている人たちに
会うことは、とても刺激になりました。

でも、スクール選びは授業や費用、また自分に合うかどうかも
とても重要なので、慎重に選んでくださいね。その他にも自分の
ためになると思うことには色々挑戦しました。
英会話、中国語、話し方教室etc.
その成果か?新卒時は1次も通過できませんでしたが、2次3次と
進むことができるようになりました。

でもなかなか合格することはできませんでした・・・
受験生活もかなりの年数となり、職場でも年長組にいました。
前回もお話ししましたが、気付けば、面接を受ける回数も30回を越えていました・・・
もちろん第一志望の会社もありましたが、色んな会社を受験しました。
国内の年齢制限も徐々に迫ってきていて、私はあせっていました。
他に自分に向いているものがあるのではないか、と考えはじめたりしていました。

そんなとき、今の会社の募集がありました。「もう国内系の受験はこれで最後、
もし駄目だったら今の仕事をそのまま続けるか、転職して他のことをするか考え
よう。」そんな感じでした。そして、面接の日を迎え、とても緊張していました。
何回受験しても、やっぱり緊張しました。でも、何故か、その面接では素直な
気持ちで面接官と話すことができました。そして、トントン拍子で連絡を頂き、
合格することができました。会社もお見合いみたいなものかもしれません・・・
自分に合った会社、そうでない会社があるような気がします。

クルーネットを訪れるCAや航空会社志望の人たちは、たくさんいると思いま
す。また、なかなか合格できず、悩んでいる人も多いかもしれません。私も
数年前まで、そのうちの一人でしたから、そのときの気持ちは今でもよく覚え
ています。もちろん、1回の受験で合格する人もいますが、私のように、
何十回と受験を繰り返し、合格した人もいます。

時間がかかった合格でしたが、遠回りだったとは思いません。その道のりがあっ
たからこそ、今の会社に合格できたのではないかと思います。受験で経験した
ことや、前の職場で学んだことはすべて今に繋がっている気がします。ある知り
合いの方が、「「念ずれば花開く」と言う言葉があるけれど、その本当の意味
は、ただ、こうなりたいと思っているだけではなくて、その思いがその夢、目標へ
近づくための行動に繋がり、それがさらに花を開かせるのだ。」とおっしゃってい
ました。CAに関して言えば英会話や留学、礼儀作法や話し方、歩き方etc.
他には、例えば、痩せたいと思ったら、運動、食事制限などの健康管理をす
る、など・・・

私の好きな言葉は「努力」です。CAになったあとも、その努力はずっと、ずっと
続いています。飛行機の中では色んなことが起こります。もちろん良いことばか
りではありませんが、私は毎日色んなお客様とお会いすることが楽しいです。
こんな私ですから、先輩たちに比べ、技量的にまだまだ足りていないところもあ
りますが、これからも頑張っていきたいと思っています。皆さんも夢に向かって
頑張ってください!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ご意見、ご感想をお待ちしています。





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nz
( Photo by (c)Chiaki )
 





第197話から第200話までの担当者紹介!


皆さん始めまして。ペンネーム「Wild Rice」と申します。
現在、北米の小さな小さなQ航空会社(仮名)でフライトアテンダント
をしています。まだ半年あまりの乗務歴しかないペイペイの新人ですが、
採用、訓練、現在に至るまでの過程を、自分なりに経験したこと
感じたことなどを織り交ぜながら、これから四回にわたって書きたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。


 

第197話大学卒業から採用に至るまで -  28  Apr .2005-


僕が現在勤めているQ航空会社は、北米の小さなローカル航空会社。
飛行機は片手の指で数えられる程しかなく、今のところは、主に北米の
観光地に定期・チャーター便を飛ばしながら、細々(?)と営業している
といった感じです。

そんなQ航空に昨年の秋から、フライトアテンダントとして働いています。
Q航空のFA募集を知ったきっかけは、たまたま見つけたQ航空の
ホームページ(HP)からでした。現地の大学をやっとこさ卒業し、
「安けりゃどこでもいい」と卒業旅行の格安航空券を必死に探しているさなかに
見つけたQ航空のHP。そのHPで目にした社員募集の欄。
当時、就職先も特に決まってなく漠然とした不安を抱えていた僕には、
ホームページで見た航空券の値段なんかよりも、そこに書かれてあった
「FA募集」「フランス語、中国語、日本語、スペイン語、いずれかの会話能力優先」
の二文の方に目を引かれ、気が付いたら「レジュメ送信」クリックという感じでした。

正直、大学の専門とはあまり関係ない仕事だったし、興味本位で送った
レジュメだったから、「まぁ、返事も来ないだろう」と思っていたけれど、
意外にもグループインタビューに呼ばれ、現地初の就職面接だったこともあり、
「どんなものか見てみよう!」という気持ちで面接に挑むことに決めたのでした。

面接当日、「志願者はQ航空のトレーニングセンターに集合」ということだったので、
一所懸命アドレスを頼りに広い空港の敷地内を歩き回り、ついにたどり着いた
場所を見て「あれ?」。アドレスはあっているけど、そこはどう見ても倉庫。
しかもボロい。でっかい車庫の扉のようなものが幾つも連なっているうちの一つが
開いていて、近づいてみると小さな紙に手書きで「Q航空 FA面接会場」の文字が。
「なんだか、この会社だいじょうぶかな〜」と思いつつ、グループインタビューに参加。
その場で、募集人数16人に対し応募者が500人いるのだと聞かされ、意外な競争率の
高さに驚かされました。

グループインタビューには20人の参加者と6人の面接官がいて、一つのテーマ
についてグループで話し合うという設定でした。どうやら、個々のチームワーク力
を見ているようでした。グループを積極的に率いるタイプや消極的なタイプの人達は
最後まで残らず、むしろ場面場面で発言し、周りの話をよく聞いている人が残った感じでした。

運良く、最終段階の語学面接と個人面接まで進むことができ、
とくに日本語面接は他社FAの友人から「日常会話を試すだけだから楽勝だよ」
と言われ、日本人の僕としてはお気楽に迎えた日本語面接当日・・・ 
「あなたは、どうしてFAになりたいのでしょうか?」、「あなたは大学を出ているのに、
専攻分野の仕事を選ばないで、なぜFAに興味を持ったのですか?」、
「あなたは、何年くらいFAの仕事をするつもりですか?」などなど準備もしてなかった
鋭い質問が連発し、「ぜんぜん日常会話やないやんか〜!」と、心の中で叫んだのでした。
すっかり動揺してしまい、面接なのに思わず、「俺的には・・・」などという絶対に
使ってはいけない言葉が出てきてしまい、急いで訂正。

でも動揺してたので 「あっいえ、僕は・・・・あっ違う、あの、わたくしとしては・・・」と、
ますます泥沼にはまることに。日系人志願者の中で、日本語が第一言語の僕にとって
日本語面接は楽勝のはずだったのに・・・現地の友人たちに「日本語面接駄目だったかも」と
愚痴ったら笑われたけれど、内心、「本当に日本語面接は駄目だった」と深く落ち込んだのでした。

しかし、数日後「採用」の連絡が。
しかも、不思議なことに、担当者から、日本語面接での会話が楽しかったと言われ、
とっても意外な気分だったのを覚えています。
「世の中、どう結果が出るか分からないものだなー」と、しみじみとQ航空での
採用試験を通して感じました。


 


第198話 「 Training 」 -  12  May .2005-


マイナー航空会社Q航空に採用されて2週間後に、
キャビンクルートレーニングは始まりました。

最初の4日間はサービストレーニングがあって、Q航空の体験飛行をしたり、
ケータリング会社で機内食を食べたり、簡単なサービスの基礎知識をならったりと、
Q航空入社ホヤホヤの僕ら訓練生達には、楽しい楽しい最初の1週間。
このあと、この簡潔なサービストレーニングのお陰で、とんでもなく
大変な目に逢うことになろうとは、当時のお気楽な自分には、
予想さえできなかったのでした・・・

楽しかった第1週目が終わっての第2週目。
セーフティートレーニングが始まる。先週とは打って変わり、
「毎回のテストで80%以下は即クビです」との警告が初日
に飛び出たりして、同期の間に急にピリピリした緊張感が漂う。
講義内容は、分厚いキャビンクルーマニュアルから、
一項目ずつを淡々と解説していくような、はっきり言って「退屈」な内容。

でも、この中から出されるテストで落第すればクビなので、
みんな一生懸命眠気と戦いながら、ノートをとって暗記をする日々。
トレーニングセンターと呼ばれる建物は、基本的にボロ倉庫。
しかも窓の無い一室に同期20人近くが押し込められてのトレーニングなので、
風邪がすぐに蔓延して、毎日ゲホゲホしながら、テストのプレッシャーと
眠気と吐き気に耐えながらのトレーニング。

第4週目にはモックアップを使ってのエマージェンシー訓練があって、
同期が乗務員役と乗客役を交代しながら延々毎日8時間、緊急時の
脱出の実演を厳しい教官の目にさらされながら行ったのでした。
当時は、ほぼ全員が風邪にかかっていてフラフラ状態だったので、
お互いにお互いを助け合いながら非難訓練を乗り切った感じでした。

この頃から同期での助け合いの精神が芽生え始めた気がします。
このように日々の訓練で同期との仲間意識が強くなっていくので、
第5週目の最終試験が迫る頃には、「自分を含めて同期全員が
試験をパスできますように」という雰囲気が広がり、全員試験合格
の瞬間は、お互いに手を取り合って喜び合ったものでした。
また、トレーニングの卒業式には、一人一人にウイングが渡され、
それを制服につけると晴れて念願のキャビンクルー(新人だけど)になるのでした。
この瞬間が訓練でもっとも感動した時だったなーと思います。

さて、トレーニングも終わると、次はついに初乗務。
待ちに待った、初乗務。期待に胸を膨らまして挑んだその先に、
とんでもない影が待ち受けていようとは・・・つづく (?)


 


第199話 「 地獄のファーストフライト 」 -  19  May .2005-


長かった訓練も終わり、ついに初フライトの日がやってきた。
担当便は、片道2時間半、往復5時間の日帰り便。

まず最初は、期待と不安に胸を膨らませてのブリーフィング(briefing)。
前の晩に、キャビンスパーバイザー(CSM)が、当日のブリーフィング
で出すSafety Questionの内容を僕に教えてくれました(なぜなら、新人だから)。
お陰で、ブリーフィングでも、完璧に質問にも答えられ、
初フライトのブリーフィングはスムーズに進みました。

幸先の良い出だしに「よし、このまま完璧な初フライトを実現させてやろう!」
とやる気満々になって飛行機に搭乗。
この日の僕の担当ドアは1Lで、ギャレー担当。
*1R担当はCSMと決まっているので、この便ではCSMと一緒に
前方ギャレーで働くことが決定。
CSMはニコニコ顔で「なにか分からないことがあったら
私に言ってね」と言ってくれ、とても優しそうな感じだったので、
安心して業務に就く。

乗客を向かえ、セーフティーチェックを済ませ、無事に離陸。
シートベルトのサインが消えていよいよ本番。
まずは、コーヒーを沸かす作業から始める。
でもコーヒーがどこにあるのか分からない。

「あれー、コーヒーはどこだっけ?」

と、ギャレーの戸棚の端から順番に空けて、やっとコーヒーが見つかる。
次は、バーカート(Bar Cart)のセッティング。お酒の数と種類を確認
しないといけないけれど、どんな種類があるのか良く分からなくて、
一本一本銘柄を確認しながら数を数える。

「あーやっと終わった」と一息つきながら前を見ると、CSMが
さっきのニコニコ顔とは打って変わって、鬼のような
険しい表情で僕の顔を見ています。
そして一言

 「もっと早くしないと駄目でしょ!」

さらに、「キャプテンにコーヒーは渡したの?」、
「Crew Mealの注文は聞いた?」、「乗客へのミールはカートに
準備できたの?」、「後方ギャレーにミール(meal)準備の連絡はしたの?」
などなど、質問が連発。

もちろん僕の答えは「いえ・・・あの・・まだです」。
さっきまでのやる気満々が、ヒューと一気に消え去って行くのを
感じた瞬間なのでした。

CSMからガツガツ仕事の注文をつけられ、混乱状態で
ミールをトレイに乗せていると、またしてもCSMから

「訓練でトレイへのミールの乗せ方習わなかったの?遅いわ」

と駄目押しの一言。
「もうミールの準備は私がするから、ワインを開けて!」
と言われたので、ワインを探し始める。すると

「訓練で、ギャレーの何がどこにあるのか習わなかったの?」

とイライラ・キンキン声がギャレーに響き渡る。
結局、こんな感じで延々とフライトは続き、おまけにショートフライトだったので、
時間的余裕もなく、着陸20分前までサービスが終わらない混乱のフライトなのでした。

着陸間際のジャンプシートでは、となりで座っているCSMが
「こんな最悪なフライト初めてだわ」と「ハァー」のため息付きで愚痴る始末。
「ため息付きたいのはこっちだよ・・・」と心の中で「あーあ」と僕もため息を付くのでした。

結果から言えば、この地獄のフライトの原因は、もちろん新人で
ドン臭かった僕なのだけれども、サービストレーニングが4日間だけという、
訓練内容にも問題がある気がします。
CSMが言ったようなギャレーに関する知識はまったくと言って
いいほど教えられなかったし、さらに、サービスに関する知識も最低限で、
訓練時には教官から
「訓練はセーフティーが中心でサービスは実務で学ぶように」
と言われてきたのが現実。

初フライと直後は、涙ながらに「もうこんな仕事やめてやる!」
とまで思ったものでしたが、フライトをこなすうちに、ほとんどの
CSMはきちんと仕事を教えてくれて、サポートもしてくれることに気が付きました。

結局は、初フライトのCSMが、たまたま「厳しい」人で、
「運が悪かったんだな」ということなのでした。

最近などは、自分がドン臭かったことも忘れて、「やっぱり、新人をきちんと
指導も出来ない短気なCSMは、上司としての資質が足りない。
すなわち、CSMには向いていないと言うことなのだな」といっぱしに
批判をする今日この頃なのでした(生意気な新人か?)。



* 航空機には前方のドアから順番に
   1・2・3・4・5・・・となっていて、客室乗務員は
   ブリーフィングで割り当てられた番号のドア横の
   ジャンプシートに座ります。フライト中の役割は
 その日のドアNoによって大よそ決められています。

  例:左右5つのドアがある航空機の場合(B747など)

  ・進行方向右側のドア 1R  2R  3R  4R  5R
  ・進行方向左側のドア 1L  2L   3L   4L  5L

   ギャレー担当 :   1L  4L の乗務員
  パーサー     :  1R   5R に座る   etc etc....

 


 


第200話 「 仕事の現実 」 -  26  May .2005-


Q航空でのフライトアテンダントの仕事も、気が付けば半年以上が過ぎ、
大体の仕事の流れと特性が分かり始めてきました。毎回のフライトに
慣れていき、仕事が日常化すればするほど、この仕事に対する考え、
疑問、悩みなども深くなっていく気がします。
そんなわけで、今回(最終回)は、飛び始めて半年の、今だ新人では
あるけれども、僕が自分なりに最近、FAの仕事に関して感じていることを
書きたいと思います。

初フライトの時のような、緊張、興奮、スリルに満ちた日々は、だいたい
3ヶ月くらいすると落ち着きました。フライトは、基本的にはマニュアル化
されているので、何時どこで何をするのかが一回飲み込めれば、
あとはマニュアルに沿って動くのみ。

もちろん、客層やフライトの状況(遅延・トラブル)などによって仕事の流れが
若干変わる時もあるけれど、それでも、基本的な仕事の流れは同じです。
そんなわけで、仕事に慣れ始めると、それまでの「仕事が出来るように
なってきている!」という実感に基づく興奮や緊張がスーと消え始め、
単調な仕事の繰り返しに無機的になっていく自分を感じるようになってきました。

それと同時に、この仕事独自(?)の「めんどくさい」部分が
だんだんと見え始めてきました。
FAの仕事はチームワークが基本です。バーカート(Bar Cart)やミールカート
(Meal Cart)はペアでの共同作業であるし、ギャレーでの仕事も他のクルー(Crew)
の助け無しには効率的に進みません。狭い機内の中で、クルー同士が密着して
働き合うので、人間関係も必然的に「濃く」なります。

例えば、クルーが仲の良い同期や、面倒見の良いシニアクルーの場合は、
この「濃い」関係が上手く働き、お互いにお互いの状況を読み取って、
さりげなく助け合い、仕事がとてもスムーズに行きます。
逆に、クルーが仲の悪いもの同士、怠け者、意地悪な場合、「濃い」関係が
仇となって、とっても働きにくい、「はやく飛行機からおろしてくれ〜」と
言わずにはいられないフライトとなります。

また、スーパーバイザー(CSM)によっても、フライトは大きく変わります。
厳しくもやさしい聞く耳を持つCSMもいれば、厳しく命令するのが
大好きなCSMもいます。後者のようなCSMと働くような場合(とくに他の
クルーも「難しい」人達だった場合)は、「胃薬なしには飛行機には乗れない」
状態になってしまいます。結果的に、FAの仕事では、「いかに同僚クルーと
上手くやっていくか」がとても重要な部分となるのです。

そんなわけで、FA同士は同僚やCSMに気を使い合います。
特に新人クルーは、時には、お客よりも、シニアクルー・CSMの顔色を
読むのに全エネルギーを費やします。そんな環境なので、クルー全体の
雰囲気はとても表面的なものになります。

半年間飛んでみて、色々と楽しい事もありました。良いお客様に出会えたり、
ステイ先での旅行、また同期との楽しいフライトなどなど。しかしながら、
単調な仕事内容、表面的で「濃い」クルー同士の関係、さらに待遇面での
不満などから、FAの仕事自体について考え、悩むことも多くなってきました。
最近は、「あと、どのくらい飛ぶのか?」が自分の中で最大の焦点となっています。
Q航空の多くのクルーが副業をもっているように、僕も福祉関係の仕事を
掛け持っています。二つの仕事を掛け持つのは思った以上に大変で、
疲れが溜まった時などは、「早く辞めようかな」とも思います。

それでも、楽しいフライトがあった時などは、「もう少し長く飛ぼうかな」
とも思ったり、気持ちは揺れています。今は、毎回毎回のフライトをこなして、
これからの将来(学校に戻るのか、福祉一本にするのか、それとも、
このままの生活を続けていくのか)をここ数ヶ月、時間をかけてゆっくり
考えようかと思っています。

終わりに、あっという間の4週間でしたが、最後まで自分の
拙いエッセイを読んでくださり、ありがとうございました。





essay@crew-jp.com

 


 



changi
( Photo by (c)Michelle )
 





第201話から第204話までの担当者紹介!


外資系航空会社の予約課で勤務しております、枇杷と申します。
電話を通してですが、一日に約250名近くのお客様と会話をしています。
予約課はその会社の「顔」と言われる部署ですが、対面でないことの
難しさも日々痛感しています。
これから、4週間に渡り予約に関するお話し、ここからお客様との
繋がりが始まっていくこともお伝えできたらと思います。
宜しくお願い致します。


 

第201話航空会社で働きたい -  2 Jun .2005-


初めて飛行機に乗った日のことをみなさんは憶えていますか?

今から15年前、まだ小学生高学年の夏休みのことでした。
初めての海外旅行でスイスへ行きました。大手旅行会社の企画で
スイスで夏休みを過ごすという、サマースクールに1か月参加しました。

当時の日本は、まだJ社がメインで国際線を飛んでいた頃です。
勿論機体もあの鶴の翼…そしてCAの制服もジャンパースカート
タイプに帽子でした(スチュワーデス物語でもお馴染の…)
当時は、直行便がありませんでしたから、成田−アンカレッジ−シャルル
ドゴール−チューリッヒと約1日かけての大移動でした。

とにかく機内食が出てくるわ、出てくるわ。オモチャもくれるわ…。
それまで電車しか乗ったことなかった私は、こんなに面白い乗り物、
夢の世界に連れて行ってくれるものがあるんだと飛行機に一目惚れでした。

帰国して暫くすると、恐らく再放送でしょうが、先程も挙がりました
「スチュワーデス物語」が放送されました。年齢がバレてしまいますが。
最近の若い子たちは知らない子もいるそうです!そこで堀ちえみの
教官・村沢教官にまたもや一目惚れ…
「おそらくJ社に入るとあんなに格好良い教官がいるんだ」と
本気で信じていた位です。
のちに大人になりJ社に入社した大学時代の親友に聞くと
「そんな人いないよ!」とのこと。

とにかくこんな単純な理由から航空会社に入ると決意しました。
大学卒業後は、一旦はサービス業の他業界で勤務し、
航空会社に転職を経て今に至ります。
どうしてCAや空港でなく、予約業務なのか?ですが、
実は新卒の時からCAやGSは受験しませんでした。
私はどちらかというと、お喋りが好き、そして人に教えてあげることが
好きなのです(教師というより、旅行の情報などを案内したり、
説明をしてあげるのが好きなのです)。勿論実際の仕事では、
お喋り好きだけではダメなのですが…聞き上手であることも
大切なのですが。これについてはまた後でお話するとしましょう。

さて少し自己紹介が長くなりましたが、これから4週間
つたない話しではありますが、お付き合い頂ければと思います。

次回は、不思議!航空端末=コンピューターのお話です。




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第202話不思議!航空端末…。 -  9 Jun .2005-


皆さんがよく空港でチェックインする際に見る、
PC、航空端末ですが、勿論予約課にもあります。
そして、とにかく複雑なもので慣れるまでに長い月日がかかります。
特に予約課は、あの航空端末が命ですから、ダウンなんてしよう
ものなら電話も中断となってしまいます。

ところで旅行へ行く時に航空券を個人で手配しようと
思ったことはありませんか?もしスケジュールや値段がわからず、
いろいろな航空各社のものを検索と思ったら、沢山の航空会社の
HPを開かなければいけませんし、電話も沢山かけなくてはいけません。
もしくは、手配を代行してくれる旅行会社に電話して、もしそこに
航空端末がなかったら旅行会社の社員の人も、沢山の航空会社に
電話して…なんてことやっていたら日が暮れてしまいます。

そんな悩みを解決してくれるのが、航空端末です。
例えばA社の航空端末から、B社のフライトスケジュールや、予約もできます。
勿論1機あたりの総残席などは企業秘密ですから他社では見られませんが…。

例えば成田−ホノルルをA社で行くとします。
ホノルル−ロスをU社で行くとします。ロス−成田をN社で戻るとします。
その場合A社の端末から、U社とN社の予約をします。
A社の端末でU社とN社のフライトをRQ(リクエスト)すると、
早くて1〜2分後、遅くても半日後位までには、予約が取れたか?
キャンセル待ちか?などがA社の端末上に表示されるのです。

こうして、航空会社の端末は自社の世界中の支店は勿論、
他の航空会社、旅行代理店などとオンラインで繋がっています。
しかし便利な分怖いこともあります。お客様から電話があり、
予約の際に「うんうん、空いてるあと5席」なんて考えているとしましょう。
そして取った瞬間「無い…」なんてこともあるのです。
どうして?ってそれは先程お話した通り、世界とオンラインで繋がって
しまってますから、日本国内でなく地球の裏側の旅行会社から
先に取られてしまったのかもしれません。

また、航空端末では、その他にマイレージの照会やお客様が
チェックインしたか、航空券の値段やら時差なども調べることができます。
まさになくてはならない存在なのです。
航空会社で勤務していくうちに、こうした端末の会社もおもしろいなと
思うようになりました。もし次転職することがあったら、
次はその世界かもしれません。

さて次回は、「問い合わせのいろいろ」についてお話します。



 

 

第203話問い合わせのいろいろ -  17 Jun .2005-


毎日250本近くの電話を取っていますが、
1本として同じ電話の内容はありません。

今日一日の内容を思い出しても、すべてを思い
出せない…くらい内容はいろいろでした。
確か朝は…遅刻気味のお客さまを5件程受けました。
そして、マイレージに関する照会、手荷物の許容範囲
について、妊婦さんの搭乗、機材に関する問い合わせ、
到着空港から市内への行き方、次のお客さまは
到着の迎えに来たのに会えない…など。
本当にありとあらゆる内容があります。

私が一番苦手とする電話の問い合わせが、「台風」などを
はじめとする天災地変…。台風シーズンの出社は本当に嫌になります。
これはGSの方々、CAの方々も一緒でしょうが、「もぉ、こんなに
前から心配してるよぉ」 という位お客さまに取っては重要な問題なのです。
例えばTVなどで「いよいよ今晩から関西地域が暴風域に入ります」なんて
フレーズを気象予報士が言おうものなら、「飛ぶんかねぇ?」との
電話の連続になります。

よくよくお話を聞いていると実際このお客様の出発日は、
3日後とのこと(笑)。 「天気は変わるものですから、出発の朝に
ご連絡をお願いします」と言っても、「飛ばないんだったら、行かんわ」
なるほど…そうですね。お気持ちはよくわかりますよね。

私たちも欠航するなら、早く決めて〜と願ってはいるのですが。
時には台風対応のお陰で自分たちの帰路の交通機関が危うい
なんてこともあります。今年もその時期がいよいよ近づいてきますね。

一方好きな電話?というのも勿論あります。
私は相談系のお電話が大好きなのですが、
周りにはよく不思議がられます。
例えば、初めて外国へ行くお客様の相談や、乗り継ぎ便の相談など。
いろいろアドバイスをしたり情報を差し上げたりするうちに、一緒に旅行へ
行ってしまったような気分になれるのです。(安上がりなのですが)

アメリカ一周旅行や、ヨーロッパにご出発のお客さま、
一緒にいろいろな航空会社の乗り継ぎ便を一緒にお調べし、
あーだこーだ一緒に考えお話している時間はとても好きです。
もっとこの時間が長いといいのに…と思いながらも、私が次に電話に
出るのを待っているランプが激しく点滅していますので、残念ながら
お話できる限度があり残念です。

勿論時にはクレームもありますよ。
声でしか相手のことがわかりませんし、表情も見えませんので、
難しさは沢山あります。外国籍のお客さまとお話する時もそうですね。

身振り手振りというわけにいきませんので、語学の勉強は必須です。
さて、今回はこの位で。次回(最終回)は、予約の勉強とこの仕事を
目指される方へ… お話をしたいと思います。



 

 

第204話予約の勉強とこの仕事を目指される方へ -  23 Jun .2005-


いよいよ最終回となりました。
今日は最後に予約業務の勉強と、この仕事を
目指される方へ…ということでお話したいと思います。

まず勉強ですが、この仕事はみなさんご存知の通り勉強の連続です。
電話という短い時間、かつ顔のみえない中でいかにお客様が欲しい
情報を明確にお伝えできるかが重要です。

普段から敬語を意識したり、勿論風邪でもひいて声が出ない…
なんてことになったら仕事ができませんし、耳も大切です。
耳をすませ、お客様の声のトーン、話す速さ、後ろの音で
「お客様が急いでいるのか?」「旅慣れている方か?初心者の方か?」
「国際電話か?」なんてことも慣れてくると察知できます。

就業するとまず2〜3か月(各社異なります)は研修があり、
初めは空港名やフライト状況などの座学が始まります。
そして先輩方の電話を聞いたり、自分とお客様の電話を先輩に
聞いて頂いたり…暫くするとラインに入ります。

勿論これですべてが終わりとは行かず…とにかく状況は
毎日変わるものなので、確認・勉強の連続です。
例えば今年中部国際空港ができましたね。
こうしたことがあると、交通手段や周辺のホテルの有無など
大体のことは把握しておかないといけません。

またお客様によっては、空港名もラスベガス=マッカランと地名でなく
正式名称の略称で言われる方もいらっしゃいますので、自分の会社が
就航してなくてもすべて憶えます。
その他に、一番重要なのが語学です。
英語だけでなく、中国語やドイツ語など…すべて話せたらすばら
しいのですが、これも毎日勉強です。でも電話で語学を生で
勉強もさせてもらっているのも有難いです。

こうして書くと、キリがないのですが、予約業務は航空会社や
旅行会社の仕組みがわかります。予約業務というと、CAやGSに較べ
地味な仕事に思われるかもしれません。
でも予約課がなかったら各社大変です。
またお客様の中には「無事行ってきたよ」と写真や手紙を送って下さる方、
お電話で指名して下さる方もいます。

やはり「ありがとう」の一言は電話でも本当に嬉しいものですし、
声でもお客様が喜んでいる時の声はすぐにわかります。
お客様が本当に一番に私達の会社と接する予約課ですので、
いつも楽しい旅でありますように…との思いを込めて電話を取ります。

最後になりますが、4回に渡りつたないお話を読んで下さいまして
有難うございました。いつも何気なくお電話をお掛けになる予約課ですが、
少しでも「あ、なるほど」と思って頂けると幸いです。

「この仕事を目指される方へ」と言いながらアドバイスにならなかった
と思いますが、多くの方が興味を持って下さるといいな…と思います。
また電話でお目にかかれますように。
 



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