第229話から第232話までの担当者紹介!
みなさま、はじめまして。
国内系エアラインに在籍している「ぴあの」(男ですが!)と申します。
まずはお詫びから。本来は、私の担当は2/9からだったのですが、
遅筆な性格が災いして一週遅れの連載開始となってしまいました。
このエッセーを楽しみにしてくださっているみなさん、
および編集担当の方々に心からお詫びを申し上げます。
そんな私が書く資格があるのか疑問ですが、
「時間」をテーマに4週にわたって筆を進めていこうと考えています。
第229話 「航空会社の「商品」とは?」 - 17 Feb .2006-
待ち合わせの時間からどれだけ待たされればイライラし始めるか。
相手との間柄、初めてなのか2度目以上なのか、そのときの
自分の心づもり、その場所の雰囲気(静寂としているか雑然としているか)
などによって“待たされている”と感じる時間は異なってくるようですが、
およそ10分ないし20分を過ぎるとそわそわし始めてくるのではないでしょうか。
30分を過ぎると、短気な人なら憤慨してその場を立ち去るかもしれません。
1時間も待たされて平気な顔をする人はまずいないでしょう。
時間を守ること。
小さい頃から教えられてきた、生きていくうえで基本的な事柄です。
時間は守れて当たり前です。が、この当たり前のことを全うするために
毎日神経を使っているのが自身の仕事、すなわち航空会社の使命ともいえるのです。
このエッセーは現役の方やOB・OGはもちろん、エアラインへの就職を目指して
頑張っておられる方々も目を通していることでしょう。問いかけをしてみます。
航空会社という企業は何を「商品」として利益を上げているところでしょうか?
豪華な座席?
目にも鮮やかな機内食?
空港スタッフや乗務員の方々の笑顔あふれるサービス?
遺漏なきを期す整備作業?
確かにすべて当てはまりますが、もっと大事なことを忘れてはいませんか。
どんなに万全の整備作業を施していても、どんなに笑顔あふれるサービスを
期待していても。どんなにくつろげる座席に身を沈められるとしても、
利用するフライトが時刻表通りに出発しなければ何の意味も持たない
のではないでしょうか。
ここで答えです。航空会社の商品とは「時間」です。
「時は金なり」ということわざの意味を、この仕事に携わるようになってから
骨身に沁みて感じることがあります。各社の「商品」の価値は定時出発率
などの指標に表されてます。しかし、会社も一個人の集合体で成り立っている以上、
その価値はすなわち「社員」個人に還元されるのは明白です。
自分たちの「商品」を自信を持って売れないというのは、
自身のpunctuality精神が欠如しているからに他なりません。
職場の飲み会が定時に始まることはまずありません。
業務が立て込んでいて開始に間に合わない、途中でアクシデントに遭った、
などというのは少しは理解できるとしても、意図的に遅れてやってくる
連中の肩を持つ気はありません。
“どうせみんな遅れて来るから、自分くらいいいだろう”というのです。
昨年のある場所でのcrew netミーティングも予定より30分ほど
遅れて始まりました。和やかな雰囲気であろう自己紹介の場ではありましたが、
敢えて、定刻に会が始められるようにみなさん来てもらえなかったものか、
と苦言を呈しました。
自分の時間を守るということは、相手の時間も大切にすることなのです。
エアラインに携わっている、あるいは将来携わるであろうみなさんへ。
いま一度、「時間」とは何かを自身に問うてみてください。
別に、機会を作って発表などしなくても結構です。
答えはあなたの中に大切にしまっておいてください。
次回からは、日々の仕事の中で「時間」という魔物と格闘している(?)
自分を少しずつ紹介していきます。では次回をお楽しみに(!?)。
第230話 「「1分」も積もれば・・・」 - 25 Feb .2006-
「まもなく、午前6時30分ちょうどをお知らせします」。
時報にあわせて、腕時計のねじを押し込みます。
1秒、2秒、3秒…。時報どおりに秒針が進み始めました。
これから押し寄せてくるであろう“時の大波”に進み出さん
とする前の儀式のような厳かなひとときです
(必ずしも6時30分とは限りませんが)。
航空会社に勤める者の最大の使命は、何をおいても
その便を安全に定刻に出発させること。そのために、
出発までにはさまざまなスタッフがそれぞれの持ち場での
業務を進めています。操縦室では整備士が計器類の点検に
余念がありません。
運航乗務員は運航管理者からの気象データを手に、
快適な飛行経路を探索しています。客室乗務員はご搭乗のお客様への
安全の案内やサービス内容の手順を確認しています。
カウンターでは旅客担当係員が次々とお越しになるお客様への
搭乗手続きや手荷物の受託にあたっています。その裏では、
手荷物や貨物を扱うスタッフもおり、専用の車輌に積み付けていきます。
こうしたスタッフは、ともすると自身の作業に追われるがあまり、
定刻に便を出発させることに気をまわせなくなることがあります。
彼(女)をいい意味でコントロールし、メリハリの利いた出発作業に仕向けさせること。
「コーディネーター」と呼ばれる自身の腕の見せどころでもあります。
出発30分前になっても乗務員たちが飛行機に乗り込んできません。
整備作業も終え、搭乗手続きもまもなく締め切り。お客様も次第に
搭乗口にお集まりです。機内での準備作業に要する時間を考えれば、
あと5分早く乗り込みをしないと、きょうの予約状況では円滑にお客様を
ご案内できません。
1、2分経った頃にようやく乗り込んできました。
天候が少し悪く、気象情報の解析や経路・飛行高度の修正協議に
いつも以上の時間を要したとのこと。サービス内容も若干の変更を
余儀なくされるとのことで、これにも時間を費やしたそうです。
各自が持ち場に着きそろそろお客様のご案内を始めようか、とした矢先、
乗務員たちはコーヒーを自分たちで作り飲み始めていました。
「もうご案内を始めますよ! なんでそんな時間があるんですか!」。
年上の乗務員ではありましたが、声を荒げずにはいられませんでした。
紙コップを手からむしり取り、コーヒーをトイレに捨てコップをくず入れに投げ込みました。
済まないといった表情の彼(女)でしたが、この便は7分遅れで出発しました。
管制からの出発許可の遅れもあったにしろ、このうち1、2分は乗務員の行動に
因るところが大きいでしょう。
出発までには、さまざまなハプニングや想像もできないトラブルに
みまわれることがあります。突然に整備箇所が発見されたりもします。
検査場が混雑してなかなか搭乗口に進めずお客様があつまらなかったり、
手続きはしたがそのままどこかに消えてしまったのではとも思われる
方々を待つことも…。
自分たちではいかんともしがたい事態ならばまだあきらめもつくのでしょうが、
時間の浪費を「自ら」未然に防ぐ手立てはいくらでも作れるはずです。
それらを放棄してしまっては定刻の出発など到底期待できません。
等しい間合いで刻んでいるはずの針の進み方が異様に早く感じられる
のは決まってこんなときです。
「10分前のスタンバイを」。
6時始業であれば、5時50分にはもちろん制服に着替え業務に必要な
準備をすべて整えて待機するというものです。早め早めの行動を心がけよ、
とも言い換えられそうな、かつて先輩から教わったこのことばは、
何も航空業界に限ったことではないでしょう。
“時間に追われるな。時間を追え”。
今度は、自戒の念もこめて自身が後輩たちに教えています。
たかが一分、されど一分。7分遅れで出発した便は、
上空で遅れを少し取り戻し、定刻より3分遅れて到着しました。
第231話 「「時間通り」に・・・」 - 2 Mar .2006-
「飛行機の『出発時刻』とは、いつのことをいうか?」
第232話 「「時の薫り」を感じて」 - 16 Mar .2006-
ゲートで出発便のアナウンスを行っていたところ、
カウンターの責任者から指示がありました。
「航空保険特別料金を徴収できていない航空券を
回収してしまったので、お客様をお呼び出しして
料金をいただいてほしい」。
また別の指示が。
「逆区間のチケットを回収してしまったようなので、
お客様に確認して正当な区間のチケットを回収願います」。
お客様には、事情を説明し料金やチケットの回収を行いますが、
なんでカウンターで気づかなかったんだ、といぶかる方がほとんどです。
当然のことです。手続きを終えてあとは飛行機に乗り込むだけというときに、
係員から呼び出しを受けて面倒なやりとりを迫られる。
お客様にとって愉快であるわけはありません。
社会人になるまでは、そのときが、今が楽しければそれでいいと
いった気持ちでいました。大学時代などは「モラトリアム」などと
いわれる卒業までの期間をどのようにすごそうかと、入学してから
早くも考えていました。将来など考えてもいなかったように思います。
そんな甘い考えは、やはり、社会人になってからは一掃されました。
一日にして考えを変えられるはずもなく、毎日の仕事の中で、
上司や諸先輩、時には同僚からも時間の大切さを教えられた気もします。
共同作業の中で養われていった感覚。
それは「時間はつながっている」ということです。冒頭のゲートと
カウンターとの間のやりとりの以前には、実は、料金の徴収が
事前にできていなかった発券元がからんでいることはお分かり
いただけると思います。
仮に、便が出発した後に料金の未収や逆区間のチケットを
回収してしまっていたことに気づいたら、到着空港の係員にまで
余計な仕事を与えてしまうことになります。係員同士のやりとり
だけならまだしも、そこには当然お客様がいらっしゃいます。
やっと到着したところに呼び出しを受けて料金やチケットの
提示を求められる。不愉快さは出発空港の比ではありません。
業務上のこんなこととは別の次元で、もっと大きな時の流れに
思いをいたすことがあります。「今」の自分の来し方行く末です。
以前在籍した会社での自分の立場や役割が、現在の会社での
それらに大きく影響しているのだと感じています。
制度やシステムがどれだけ変わろうとも、費やしてきた果てしない
道のりは確かに、「今」の自分を良くも悪くも形成してきたのだ
と思っています。振り返って今。5年後、10年後にどこでどんな
立場で誰とどんな時を過ごすことになるのか。
先のことはわかりませんが、これも「今」の自分の心の持ちようが
大きく関わってくることだけは確信を持って言えそうです。
だからこそ、いまの自分を好きでいようと思っています。
学生時代とはまったく異質の「今」を大切にする感覚。
過去から現在、そして未来に流れる豊かな「時の薫り」を感じつつ、
きょうもあすも空港中をかけずりまわる自分がいることでしょう。
(終)

( Photo by (c)Miessy )
皆様はじめまして。
今週から担当をさせて頂く、ふぁうん と申します。
現職は違いますが、名古屋空港、セントレアで
ラウンジ業務を2年ほど担当しておりました。
私自身もクルーを目指す身ですので皆様の参考に
なるか不安ですが、お付き合い宜しくお願いします。
第233話
「ラウンジの仕事って何??」
- 23 Dec .2006-
空港ラウンジというと皆様はどのような ラウンジには航空会社が運営しているラウンジとVISAなどの また、様々なエアラインのお客様が集まっているからか、 ラウンジでの主な仕事は受付業務とサービス業務です。 第234話
「きっかけ」
- 31 Mar .2006-
皆様、こんにちは。 第235話
「セントレアへのお引越し」
- 6 Apr .2006-
皆様こんにちは。
ものを想像されますか?? ビジネス、 ファーストクラスの
お客様の待合室でとても静かな落ち着いた場所、といった所で しょうか。
実際なかなか入ることは出来ないですよね。
各ラウンジにより雰囲気、内 容はそれぞれ違うと思いますが、
今回は名古屋空港の国際線出国後にある空港ラウンジの
仕事についてお伝えしたいと思います。
ゴールドカードで利用できるカードラウンジがあります。
名古屋空港国際線で航空会社が運営しているラウンジは、
外資系1社しかありませんでした。
私の勤務していた国際線出国後のラウンジは各エアラインが
一括して空港会社に委託している形で運営をしていました。
その為、様々なエアラインのお客様と接する事ができます。
面白いもので各エアラインや行き先によってお客様の特徴があり、
慣れてくると大体わかってしまうんです よ。
一日の中でラウンジの雰囲気というものはがらりと変わります。
朝の便はビジネスマンで溢れかえりますが静かな時間が流れ、
昼、夕方にはトランジットのお客様でラウンジ内は海外になり、
夜にはリゾートへ出発されるご家族や新婚?カップルで
楽しげな雰囲気になります。夏休みや連休などにはリゾート行きの
お子様で溢れ、目を離すとバスケットに入ったお菓子などが
散乱していたりとぐったりしてしまいますが(笑)
受付では、チェックイン時に渡されたラウンジカードの確認や
その他の各航空会社発行のカードの確認です。
サービス業務はドリンク、飲食物の補充作業。
そしてファーストクラスはセルフサービスではないため、
ドリンクを作ったり、お茶菓子を用意したりします。
事務作業としては毎日飲食物の管理業務(発注など)や
日報の作成をしていました。
委託された形での運営ですので、あるべきカードを
お持ちではなかったりした際その都度航空会社に確認するなど、
お客様をお待たせしなければならず、自分たちの判断だけで
処理ができない、、という歯がゆさもありました。
ただ私は名古屋のラウンジが大好きでした。
朝などは目が回るほどの忙しさで、 ゆっくりお客様と接することは
出来ませんが、席を替えたい、ホテルと連絡を取りたい、
FAXを送りたいなど様々な要望をお聞きしたり、他のスタッフ
との橋渡しができ るところが魅力的でした。
また、コックピットのパイロットと目が合うほど目の前に
飛行機が見えるロケーションのラウンジもあり、飛行機好きの
私としては毎日ワクワクしながら働いていました。
私が単純なのか飛行機にも飽きませんでしたね。
長くなりましたが、ラウンジの仕事について
掴んでいただけたでしょうか?
では 次週もよろしくお願いします。
さて皆様はなぜ航空業界を目指されたのでしょうか?
これは本当に人それぞれでしょうね。
今回は私が航空業界を目指したきっかけについてお話します。
ずっと憧れの職業ではあったものの、きっかけは大学生のときに
短期でマイアミに留学をした時。帰国一週間前に起こったのが同時多発テロ。
NYからは離れているのでもちろん被害はなかったものの、帰国日も近く
こんな状態で帰国できるか本当に不安でいっぱいでした。
数日間空港は閉鎖の日々。帰国予定1日前にようやく再開しました。
私はマイアミ→ダラス→成田→名古屋なんてかなり面倒なルートを取っていたため、
1つの便が大幅に遅れたら全部が狂ってしまいます。
半ば諦め何処かで泊まりながら帰ればいいか、とも思っていました。
4時間前に空港に行ったものの、私の便はやはりキャンセル。
そして空港はかなりのパニック状態。どこで振替便をしているのか、
空港職員に聞いても誰も分からない状態。何とかカウンターにたどり着き、
運よく振り替えることが出来ました。
しかし保安検査ではまつげをカールさせるビューラーまで没収されましたが、、、
(これでどう人を傷つけるのだろうって思いましたが、検査員も必死だった
のでしょうね、、ここはすんなり諦めました)
マイアミ→ダラス間はアメリカの航空会社に乗っていた為ずっと不安でした。
やっと成田まで行けると思って乗った日本の飛行機。日本人の客室乗務員の
方々を見て声を掛けて頂いただけで本当に安心しました。普段は何気なく
聞いているアナウンスにも、その方のマニュアルだけでない言葉をかけて頂きました。
この方々も本当は不安でいっぱいだろうし、同じ立場で仕事をしている人が
多く亡くなっただろうし、なのに私達1人1人に安心感を与えてくれるなんて
本当に凄いプロ意識だと感動しました。
成田に着いてからもダラス→成田が遅れていたため、走って乗り換え
なければ行けない状況、しかも荷物はなぜか成田止まり。ここはGSの方の
迅速な対応により無事名古屋に荷物と私を到着させてくれました。
体験話が長くなりましたが、このような事を体験し、航空業界って人や物を
運ぶだけではなく本当に1人1人の思いがこもっているんだなぁと実感して、
航空業界を目指すきっかけになりました。
ラウンジには乗り継ぎで数時間だけ滞在するお客様がいらっしゃいます。
そのような方々にとって名古屋どころか日本は未知の世界の方もいらっしゃいます。
そこで英語が通じGSの方の橋渡しをしたり、ゆっくりお話しをすることができると、
大変安心される方々がいらっしゃいます。
安心して頂く事、それはラウンジの仕事で私にとっての一番嬉しい事でした。
人の心を少しでも動かすことができる。そんな仕事は楽しいですよね。
では次回はセントレアへのお引越しについて書く予定をしています
だいぶ暖かくなり、お花見の季節になりましたね。
1年前はちょうどセントレアが開港し、愛地球博が開幕し、
名古屋は活気づいていました。
今回はセントレア開港についてお話します。
さて、皆様はセントレアを利用された事はありますか?
CS(顧客満足度) No1を目指しており、国内線、国際線が
同じフロアにあるため乗り継ぎに便利に なっています。
また商業施設のフロアには飛行機が見える露天風呂があったり、
名古屋ならではの様々な飲食品店あり、中にはレンガ造りの
スターバックスがあったりと乗客だけでなく見学するにも
楽しい空港になっています。
私の担当するラウンジは名古屋空港では以前説明したように、
各エアラインが一括して委託したラウンジでしたが、セントレアは
各エアラインが独自で運営する形になりました。
その為セントレアではクレジットカード会社のゴールドカード会員の
ためのラウンジの担当になりました。保安検査前なので国内線、
国際線どちらでも使えるラウンジです。
何度か研修や準備のためセントレアへは行ったものの、
私がきちんと準備のためラウンジに入れたのは開港日前日でした、、、
名古屋とは全く違いとても落ち着いたお洒落なつくり。
内装は重厚感のあるソファーがあり、照明も専門のデザイナーが
手がけていたりと新しい環境にワクワクしました。
しかしワクワクしたのもつかの間、全く準備が整ってないという事に
気付きまし た。スプーンひとつとっても、どこになにがあるか分からない状況。
ドリンクもどの様に並べたらお客様が取りやすいか、見た目が揃うかなど
試行錯誤し、何とかお客様を迎える準備ができました。
いざ開港日、、、しかし私はシフトの関係上お休みでした、残念。
名古屋空港最終日もセントレアだった為お別れできませんでしたし、
実感があまり湧きませんでした。
開港してみると空港についてお客様どころか私達もきちんと
把握できていない状況。実際、最初はお客様と共に覚えていったような、、
そんな日々でした。出勤後様々なお店を見て回ったり、食べ歩いたりと
勉強?をし、お客様に様々提案できるようになりました。
ラウンジも日々変化していきました。
例えば、お客様の机のガラスが強化ガラスではなかった為、
掃除の際角が割れてしまうことがあり、大変危険なので全て
強化ガラスに変えたり、質問事項の多いインターネット無線LANに
ついて調べお客様に分かりやすいようにしたり、パンフレットを
見やすいよう手作りで見出しをつけたり、と細かなところを言い出したら
きりがないのですが、日々裏の仕事にも追われていました。
名古屋空港では運営、サービスが中心であり業務上の変化はさほど
大きなものではありませんでした。しかしセントレアでは自分たちの
仕事を効率よく、お客様にとって、ラウンジにとってどうすれば
更に良くなるだろうと日々試行錯誤でした。
何度か名古屋空港に戻りたい、、とも思いました。
しかしこんな経験はなかなか出来ないですよね。
そしてお客様の中には、新しいラウンジになって良くなったねって
言って頂けた事もあり、それだけで本当に嬉しかったです。
セントレア開港の裏側について少しお分かりいただけましたでしょうか?
次週で最後になります。では次週も宜しくお願いします。
第236話
「最終話」
- 13 Apr .2006-
さて、私のエッセイも最後となりました。
はじめまして。
今回はラウンジの思い出について話します。
ラウンジの仕事で勉強になったことは、飛行機一機を
飛ばすのに本当に多くの方々が携わっているのを実感した事ですね。
また定刻通りの出発というのも大変で、ラウンジにはよくGSの方が
お客様を探しにいらっしゃいました。お客様はのんびりしているものですね。
出発のアナウンスが流れているのに、一杯だけ飲ませてーっと
駆け込んでいらっしゃる方もいました。国際線では機内は飲み放題
ですから、皆様GSの方にご迷惑を掛けないようにしてくださいね(笑)
また、空港内を歩いていた時の事。
ふと見ると財布が落ちているじゃないです か、、、
慌てて中身を確認し、思い当たるお客様のゲートへ走り
GSの方に確認してもらい、ぎりぎり出発に間に合った、という事もありました。
空港でのお忘れ物は 様々ありますが、お財布を忘れたら大変ですよね、、
せっかくの旅行が台無しになってしまいますね。
他にはトランジットのお客様で、座席の変更か何かの要望をお聞きした時のこと。
たいした事はしてないのですが、大変喜んで頂いて、帰国したらお礼がしたい、
と 言っていただいた事がありました。ただそのお礼が、「私はビクトリアシークレット
に勤めているので(アメリカで有名な下着のお店)、あなたに送るわー」とのこと。
いやぁ、嬉しいのですが、サイズもわからないし、、困りますーとお断りしました。
このように楽しい事も沢山ありましたが、中には、名古屋空港でのことですが、
ラウンジカードを投げつけられたこともありました、、 お客様のお怒りの原因は、
前回もお話したように、1社のみ外資系の会社が独自でラウンジを持っていました。
外資系ラウンジのラウンジカードをお持ちの方は、当然私の勤務する
ラウンジは使えません。そのことをお伝えしたところ、
「そんな遠い所まで行けるかーーっ」とお怒 り。10分も掛からないのですけどね、、
他にもクレームはありました、、特にカードをお持ちではない方で、
すぐに確認できるものをお持ち出ないとき。確認作業にどうしても時間がかかってしまい、
お客様をお待たせしてしまうので、お怒りになる方もいらっしゃいましたね。
言い出したらきりがないのですが、良い事も悪い事も、お客様との出会いは
一つ一つが大切な思い出ですね。
同僚との出会いも本当に大切で、空港では同僚にとても恵まれており、
毎日みんなに会いに行くのが楽しみでした。
現在私は営業の仕事をしています。ラウンジの仕事では、短期間に
いかにお客様に喜んでいただく事が出来るか、それが重要でした。
しかし現在はお客様とゆっくり向き合って接客する事ができるため、
取り返しはつきます。まだ日々奮闘ですが、お客様と関係が築けた
ときはやりがいも感じています。
ただ航空業界はまだまだ目指していきたいと思っています。
それだけ惹きつけるもの、それは他では経験出来ない一期一会の
出会いでしょうか、、あとは単に飛行機が好き、それだけですね。
では、つたない文章でしたが4週に渡り、皆様お付き合い
ありがとうございまし た。そしてこの機会を与えてくれた
crew netのスタッフの皆様ありがとうございました。
( Photo by (c)Miessy )
某エアライン系ハンドリング会社に
勤務してます "孝太郎" と申します。
4回にわたって航空業界の裏方の世界などについて
書いてみたいと思いますので、宜しくお願いいたします!
第237話
「航空機を・・・」
- 27 May .2006-
皆さんが航空業界を想像したときにどんなイメージですか? 第238話
「美しい機体を」
- 11 May .2006-
航空機を洗うのは、人間の手で行っているということは、
第239話
「航空機には・・」
- 19 May .2006-
先週までは航空機がなぜ美しく保たれているか書いてきました。
第240話
「深夜も眠らない」
- 25 May .2006-
日本には24時間発着できる空港が多く存在するようになりました。
// Crew Net
GOOD LUCKやアテンションプリーズのような世界ですかね。
私もそんな世界だろうとこの航空業界に入ってきました。
たぶん多くの方たちがテレビや雑誌などでクローズアップされている、
華やかで気品のある世界を想像されるでしょう。
今回は皆さんが知らない航空業界の裏方を紹介できればと思います。
突然ですが、
最近空港に行かれましたか?
(行ってない方は今すぐにお近くの空港に!)
そこで、航空機を見たという方はいらっしゃいますか?
まぁ、見ないでお土産だけ買って、帰ったという
方はいないと思いますが・・・。
あの航空機ですが、航空会社にはなくては
ならないものですからね。最近では日本の空を
何千機と言う数の航空機が飛んでいます。
種類もさまざまなら、形もさまざまです。
航空機ですが、空港の常に屋根のない
吹きさらしの場所に置かれていますよね。
(小泉総理大臣が乗る政府専用機は千歳空港の
専用*格納庫に常にはいっていますが。)
雨も降れば、砂ほこりにまみれあんな過酷な状態で
駐機していますが、なぜ綺麗な航空機を保つことが
できているかわかりますか?
もしあなたが車の所有者なら、水垢やホコリが付けば
洗車しますよね?航空機も同じで、洗車と同じ洗機を行うんですよ。
そのため、各航空会社には機体外清掃部門があります。
成田には航空機を洗浄する機械が唯一、世界で一機ありますが、
日本を飛んでいる航空機を全てまかなうことはできません。
そのため、航空機を人間の手で一機一機丸洗いするのです。
遠くから見ると、機体は綺麗ですが、近くに寄ると
ずいぶんと汚れているんですよ。
機体の汚れ方にも特徴があり、ひどい汚れには
かなりの時間と体力を使います。各航空会社あれだけの
航空機を所有しているのですから、毎日一機でも
洗わないとすべて洗うことはできません。
航空機というのは着陸の際、最も汚れます。
発着の回数の多い機体ほど汚れがひどくなります。
あとは、先ほど出てきた水垢や、砂ぼこり、
最近では大気汚染で汚れた雲を通過する際に機体が汚れます。
こんなところにまで、環境問題が影響してくるんですね。
‥来週は洗機の方法について‥
*格納庫=整備などを行う大きな航空機専用の車庫のようなもの。
先週の文面でわかってもらえましたか?
洗機の周期はだいたい60〜80日です。
*ここでワンポイント!
洗機を行うことによって汚れが取れるため、
フライト時の抵抗が減り燃費が全然違うらしい。
(原油高騰でかなり日本経済は大変のようですが・・・)
話は元に戻り、
航空機に特別塗装や特別フライトのようなことがあると、
事前に周期に関係なく洗機をおこないます。
航空機を洗う際にも条件が厳しく設定されています。
外気温度が何度以下になると洗えないなど、航空会社ごと
決められているため、冬などは洗機ができないことも・・・。
あとは台風でない限り毎日洗機は行われます。
多くの機体は羽田、もしくは成田で洗機されています。
羽田においては、洗機場という航空機を洗うだけのスポットがあります。
(※スポット=航空機を駐機している場所。)
作業は夜21時ごろから明け方にかけて行われます。
航空機の深夜の運行がない限りは使用しないため
夜のこの時間に行われます。作業時間は、一機あたり
2〜3時間で、10名程度の人数で洗います。
ジャンボと呼ばれるB747になれば、洗う面積も広いので
時間がかかります。だからといってB737という小さな機体でも、
汚れていればジャンボと同じくらいの時間がかかってしまいます。
機体を洗う道具は、クイックルワイパーの先端が付いた
最大9m程まで伸びる棒状の道具とモップを使用し洗います。
道具の先端に洗剤をしみ込ませて、さぁ、洗いますよ!
洗剤をしみ込ませるとモップは10KGほどになります。
それを機体に直接あて、洗剤を刷り込むように塗り、汚れを落とします。
これを2〜3時間×二〜三機、一晩行います。
10KGなんていうものを肩よりも高い位置にあげる動作など
日常しませんから、最初は筋肉痛との闘いですよ。
機体にはさまざまな汚れが付着するため、
汚れ箇所にあう、専用の洗浄薬剤を使用します。
水垢を落とす洗剤、油膜を落とす洗剤、着陸の際に付着した
タイヤカスを落とす洗剤とさまざまですが。
これも経験が多少関係してるため、一目で洗剤が
選択できると作業が早いのですが・・・。
経験が活かされる仕事ですね。
航空機の胴体などは地上から届く範囲は地上から洗う場合と、
翼などの地上から届かないような場所に関しては高所作業車という
よく電気工事に使用する車両で高い場所から洗います。
結構高い位置からまじかで見る飛行機もいいいものですよ。
洗剤で汚れを落としたら、最後に仕上げです。
ここは火事の現場か?
と、いうような火事現場の消化に使うホースで機体の汚れ、
洗剤を水で流します。そこで初めて機体が綺麗になっている
ことを目で実感でき、機体の違いに疲れを忘れられる?
気がするだけなのかも・・・。
次回航空機を見る、乗る機会があれば眺めてみてください。
影ではこんな作業も運行を支えているんだと思っていただければ。
来週は航空機にこんなものが?をお送りします。
今週からはまた違う角度から航空業界を紹介しましょう。
以前に引き続き、突然質問です。
皆さんが遠くの人に物を送るときどのようなルートで
送られているか、知ってますか?
トラック輸送や貨物電車などが思い浮かびますよね。
やはり大量に輸送できることもあり、大半の荷物は・・・。
ですが、そのルートの中に航空機輸送(AIR CARGO)も
含まれているんですよ。
初めて聞いた方もいると思いますが、知っておいてください!
荷物に航空便というシールを目にしたことはないでしょうか?
その航空便シールが貼ってあると、航空機を使用して
運ばれたということなんですよ。
航空機を輸送手段として選ぶお客様は旅客と同じ。
なるべく早く、安いコストで送りたいというお客様が多く利用します。
航空機を使用した場合東京ー福岡間が準備時間を含めても
4時間ほど着いてしまうんですから。
たとえば同じようにトラックで運んだ場合は10時間以上の時間が
かかってしまいます。航空便の速さがわかっていただけましたか?
しかし、トラックや電車ほどは多くの貨物を搭載できない
デメリットもありますが・・・。
航空便の利用は陸の続いていない離島にとっては
数の少ない輸送手段となります。離島に食料を運ぶ
重要な生活路線でもあるんですよ。
航空機は船に比べて欠航する率が少ないということもあります。
航空貨物の多くは生鮮、花が多くをしめます。
(季節に似合わない食べ物、花が手に入るのは
飛行機に乗ってきたのかも・・・。)先ほどの離島路線とは違い、
皆さんに鮮度の物で食文化を豊かにするために航空便が使われます。
全国から魚はもちろん花などが空を飛んで送られてきます。
時期によってはマグロも丸々一本飛行機に乗っくるんですよ。
市場が開く日によっては航空貨物の量が天と地の差があるんですよ。
航空貨物がどこにどうやって積まれているのか説明していきましょう。
航空機というのはお客様が乗る上層と貨物が乗る下層で構成されています。
(映画のフライトプランを見られている方はわかりますかね。)
飛行機が到着すると右側に空港でしか見ることのできない
車両が貨物を降ろします。
機種によって異なるんですが、多くの航空機には
航空貨物専用のコンテナで空港から空港に送られます。
よく空港でゴーカートのようなものでムカデのように長く車両を
見たことがないでしょうか?そのムカデに乗っているのが
航空貨物専用コンテナです。
貨物には皆さんの手元に行く荷物、
市場に行くものだけではないんですよ。
動物園や水族館に行くものも輸送したりするんですよ。
動物園?水族館?ってなにと思いますよね。
航空機のメリットは早く届くということでしたよね。
動物の輸送にも航空便が使用されることが多くなってきました。
動物園には熊、オラウータン、ハリネズミ、白鳥。
水族館にはセイウチ、トド、ペンギン、イルカ(哺乳類なので
肺呼吸なので水がなくても)。
他には馬、警察犬、サーカスのホワイトタイガーも。
動物にとっては時間も少なくてすむ事もあり、ストレスが最小限らしい。
(動物なので言葉がわからないので本当かどうかは不明。)
皆さんが飛行機に乗っているときに一緒に動物が同乗しているかも。
来週は夜の顔は・・・。
24時間発着できる空港の多くは海上に作られた空港です。
最近空港が作られる傾向として海上を選ぶことが多くなっています。
それは海上空港は騒音が抑えられることができることから、
24時間供用が認められているのです。
その24時間供用できる空港を結んで
あることが深夜行われているんですよ。
しかも深夜、皆さんが寝ている時間帯に。
以前お話した通り深夜の空港では様々な
作業が行われているのです。飛行機の
整備作業であったり、飛行機を洗う作業、
機内の重点清掃。
深夜だからこそできる作業が夜の空港では行われています。
みなさんに快適な空の旅を提供するために、
深夜の空港は眠ることがなく作業は続けられているのです。
機会がなければあまり行くことはないかもしれませんが、
昼間と少し違う夜の空港もロマンチック?かも。
(これはデートコースに加えないと!)
話しは戻りますが、深夜に何が行われて
いるかというと、24時間供用できる空港を使用して
深夜日付が変わった頃に国内線が飛んでいるのです。
しかもその飛行機にはお客様が乗れないんです。
その代わり違うお客様を乗せて飛んでいるんです。
お客様が乗らない飛行機って何!?って思いますよね?
その深夜飛んでいる飛行機にはお客様として乗るのは
貨物なんです。先週お話した通り日中帯でお客様が
乗っている航空機に貨物を乗せて運行する話しはしました。
それ以外に貨物便として深夜発着を利用して
運行しているんです。貨物便として深夜に飛ばすくらい
航空貨物というのは需要があるのです。
なぜこのように深夜に深夜貨物便として
就航するようになったかというと。会社などから出される
荷物や書類貨物の多くは夕方配送会社が集配に回り、
様々なルートをしようして、次の日の午後に相手先に届く
というのが一般的でした。
ですが、深夜貨物便を利用することによって
夕方出した貨物が、次の日の午前中には相手先に
届くという今までよりも早い配送を実現したのです。
これは航空便だからこそできるプランなのかもしれません。
深夜貨物便は、最近になり増便されました。
東京−北海道、東京ー九州、東海ー九州に就航しています。
最初のスタートは東京−北海道だけの一晩一往復だけだったのですが・・・。
少しずつですが、多くの利用するお客様に知られてくることによって、
今では深夜一晩で10便程度が飛ぶくらいまでになりました。
東京−北海道には通常お客様が乗る
大型航空機を使用して、一晩一往復就航。
東京ー九州、東海ー九州には一晩一往復ずつ就航。
九州発着路線には日本で初就航となる
貨物専用航空機が就航しています。
貨物専用航空機というのは貨物のみが搭載できる航空機で、
通称、フレーター機と別名でいわれています。
通常旅客用航空機のお客様が乗っている部分に、
貨物機では貨物(航空貨物専用コンテナ)が乗ります。
ですから、旅客が乗らない分、旅客用航空機よりも
貨物搭載量がはるかに違います。
貨物専用機はお客様が乗らないので航空機には
窓がないのですぐにわかるかもしれません。
空港に行ったら探してみてください。
またまた空港に行く楽しみが増えました?かね。
あまり華やかなところではない裏側のことを
四週に書いてきましたが、わかっていただけましたでしょうか?
実際にやってみないとわからないことや、見てみないと
わからないことが多く言葉で伝えるのが難しくわかりにくい
表現が多く申し訳ありませんでした。
とりあえずは「空港に行こう」を繰り返しながら書いてきました。
機会を見つけて実際に見てください。
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次回の更新は6月15日の予定です。
お楽しみに!
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